障害枠で働く、ということは、障害のあることを事業所に告知して採用してもらうことになります。障害者を受け入れることを希望する事業所はハローワークに登録されています。職を求めて、ハローワークに行くときは@「主治医意見書」を提出しなければなりません。事業所が障害者を雇い入れることに対して公的補助金を受け取るためには、障害者であることを証明するA「精神障害者福祉手帳」をもっていることが必要とのことです。
@によって、障害者の適正職種や、不向きな職種を少しでも知ってもらい、病状の悪化のサインを早くキャッチしてもらえます。障害の再発予防のために配慮もしていただき易いと思います。
Aも重要なことです。配慮を要する人なのに補助金の入らない人の受け入れはしてもらいにくいです。この手帳は、知的障害者の療育手帳とは異なり、医療機関で書かれた主治医の診断書をもとに判定して発行されます。手帳の対象者は、精神疾患を有する者のうち、精神疾患のため長期にわたり日常生活または社会生活に制約のある者、です。患者さんはその精神疾患の初診日から6か月以上を経過している場合、手帳のための診断書を請求できます。(長期にわたり、というのがこの6か月経過していることを意味しているのだと思います。)治療を継続しているか、中断しているかは問われていません。初診の医師と、診断書を書く医師は同一人物でなくとも大丈夫ですが、治療経過(中断経過?)を知っていないと診断書は書けませんから、その詳細を語れる家族か、資料が必要です。
障害を外に向かって告知することが不利になるか有利になるかは社会の状況にもよるかもしれませんが「2018年から、事業主の精神障害者雇用が義務になる」ことも決まっているようですから、これからはチャンスが増えると思います。身体障害者の雇用義務から遅れること42年、知的障害者から遅れること21年です。